線路を渡る風

あけましておめでとうございます。
今年の初撮りは元日に大井川鐵道に行ってきました。正月らしく日章旗が決まっています。うさぎちゃんのヘッドマークがちょっと大きくてナンバープレートや注連飾りがかくれてしまっているのはご愛敬。
今年もよろしくお願いいたします。

大井川鐵道　福用～大和田　２０１１年１月１日
Nikon D3, AF-S 70-200mm F2.8G VRII + TC-14E, RAW

新金谷と金谷の間は今でもスタフ閉塞が使われています。柱にかかったキャリアが昭和の風情を感じさせます。
気をつけていってらっしゃい。

大井川鐵道　新金谷　２０１１年１月１日
Nikon D3, AF-S 70-200mm F2.8G VRII, RAW

青部まで先回りして第二橋梁に来ました。真冬なので背景の色彩が地味ですね。ちょっと残念だったのはほとんど煙が出ていなかったこと。

大井川鐵道　青部～崎平　２０１１年１月１日
Nikon D3, AF-S 70-200mm F2.8G VRII, RAW

日章旗と注連飾りとヘッドマークの華やかな装備で意気揚々と走ります。

大井川鐵道　青部～崎平　２０１１年１月１日
Nikon D3, AF-S 70-200mm F2.8G VRII, RAW

急行列車。なんともいい響きです。
リベット止めの重厚な車体が郷愁を誘います。

大井川鐵道　千頭　２０１１年１月１日
Nikon D3, AF-S 70-200mm F2.8G VRII, RAW

列車を待っているうちに太陽はますます低くなって、通過時刻が迫るにつれて黒い影が伸びて鉄橋を包んでいきます。列車は定刻より少し遅れています。
早く来てくれ。
よし、いけるか。
そしてギラリ。
ああ、美しき輝きかな。

大井川鐵道　川根温泉笹間渡～抜里　２０１１年１月１日
Nikon D3, AF-S 70-200mm F2.8G VRII, RAW

今日の主役は冬の風物詩になっているストーブ列車です。ディーゼル機関車が庫から出て朝のウォーミングアップをしていました。
２００１年１月に津軽鉄道を訪問しています。津軽地方の冬というと吹雪を思い浮かべますが、このときはほとんど雪は降らず穏やかな日でした。

津軽鉄道　五所川原　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

桜の名所になっている芦野公園も冬は松の木ばかりが目立ちます。エンジンを唸らせて今日最初のストーブ列車がやってきました。

津軽鉄道　芦野公園～川倉　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

金木と津軽中里の間、運転士はバトンのようなスタフを持って走ります。これが通行の証ですね。

津軽鉄道　金木　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 28-70mm F2.8D, RDPII

国道から上り列車を見下ろします。ちょっと左右に傾いている木製の電柱がローカル線らしい光景です。

津軽鉄道　深郷田～大沢内　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

午後はときおりぼたん雪が降ってきました。静かな雪の中に列車の音だけが響きます。

津軽鉄道　毘沙門～嘉瀬　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

機関車を流し撮りしてみます。車輪をつなぐロッドの規則的な音がよく響きます。

津軽鉄道　金木～嘉瀬　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

夕方になってふと南の空に目をやると岩木山が現れていました。この山を見ると津軽にいるんだなとあらためて実感が湧いてきます。

津軽鉄道　川倉～芦野公園　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

だいぶ薄暗くなりホームに灯がともりました。岩木山を望む金木駅の夕間暮れ。
木造駅舎はモダンな建物に生まれ変わり今は思い出となりました。

津軽鉄道　金木　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

やがて空の明るさは消えて漆黒へと移り変わりました。底冷えがする夜の始まりなのに、裸電球の黄色い光のせいかなんとなく暖かみが伝わってきます。

津軽鉄道　金木　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

列車が発車してエンジン音が聞こえなくなると、しーんとした静寂に包まれます。

津軽鉄道　金木　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

浪岡で一夜を明かし朝方に奥羽本線を撮影して、再び津軽鉄道に戻ってきました。ストーブ列車は機関車に客車が１両だけという質素な編成でした。

津軽鉄道　嘉瀬～毘沙門　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

すっかりいい天気になりました。雪晴れの築堤をカタコトと列車がやってきます。

津軽鉄道　芦野公園～川倉　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

終着駅の津軽中里で機回しシーンを見ました。天気がいいので作業も気持ちよくできたのかなと思います。

津軽鉄道　津軽中里　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII （２枚とも）

ちょっと車内にお邪魔してダルマストーブを撮らせてもらいました。空気穴から炎が見えてとても暖かそう。

津軽鉄道　津軽中里　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 28-70mm F2.8D, RDPII

雪原の中を小さな列車が走ります。寒気が吹き付ければ地吹雪が起きそうなこの場所も、穏やかな晴天の下では広々として気持ちがいいですね。

津軽鉄道　津軽飯詰～毘沙門　２０００年１月
Nikon F5, AiAF 20mm F2.8D, RDPII

客車の去りゆく姿をアップで撮ります。日差しを受けて屋根の雪が溶けているようです。
よく見ると日本国有鉄道や大船工場の銘板がそのまま残っています。

津軽鉄道　毘沙門～津軽飯詰　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII

夕方は雲が出てだいぶ暗くなってきたのでそろそろ切り上げようとしていると、切れ間からうっすらと太陽が見えてきてにわかに雲が美しく染まりました。うまい具合に列車がやってきて夢中で撮影します。つかの間の太陽に感謝です。

津軽鉄道　津軽飯詰～毘沙門　２０００年１月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RDPII