線路を渡る風

例年梅雨から夏の間にかけてはあまり写真を撮りませんのでネタに困ります。古いポジを探していたら１９９１年７月に撮影した東武の５７００系が出てきましたのでご紹介します。特急用としてデビューしましたがその当時は知るよしもなく、私が体験したのは晩年の快速運用や修学旅行臨です。
この写真はさよなら運転の時期に撮影したものです。

東武鉄道　撮影地失念　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

私の実家は東武野田線沿線にあり、修学旅行シーズンになると５７００系の団体列車がときおり野田線に乗り入れていて、写真を撮った記憶があります。うちの学校はバスでしたので乗ることはできませんでしたが、別の機会に日光方面の旅行の際５７００系の快速に乗ることができ、甲高い吊り掛けモーターの音を響かせて走ったのを今でも覚えています。

線路端に近づいて撮影。さようならツアーのヘッドマークが付いています。乗客は満員のように見えます。それにしても天気が悪い。

東武鉄道　日光線　北鹿沼～板荷　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

小高い山をバックに高台から編成を狙います。

東武鉄道　日光線　撮影地失念　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

霧に煙る山が梅雨らしい雰囲気になりました。でもせっかくの運行なのでもう少し明るいといいのですが。

東武鉄道　日光線　板荷～下小代　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

昼間でも暗い天気が時間が経つにつれてさらに暗くなってきます。なんとか撮れましたがこのあとは被写体ブレしていました。露出との戦いは低感度フィルムならではの苦労です。

東武鉄道　日光線　板荷～下小代　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

5700系がメインの撮影でしたが、合間には特急が多く走ってきました。デラックスロマンスカーの頭文字を取ってDRCと呼ばれていた1720系です。東武の顔はやはりこの車両でしょうか。

東武鉄道　日光線　北鹿沼～板荷　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

ボンネットの形、細かく並んだ窓、屋根や床下の賑やかな機器類。なかなか特徴のある先頭車両です。

東武鉄道　日光線　北鹿沼～板荷　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

『けごん』という言葉の響きは不思議な感じがします。漢字で書くといかつい印象ですがひらがななのでそう思うのかもしれませんね。

東武鉄道　日光線　撮影地失念　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

東武の列車名では昔『だいや』という急行か快速がありました。これなどは子供の頃ダイヤモンドなのかと思いましたが、大谷川から取ったということを知り面白い読みの川があるものだと感心したのを覚えています。

露出が落ちてKRでは撮影できなくなりRDPに変えてレンズも望遠にしてみました。しかし特急は思いのほか速度が速く、被写体ブレしてしまいました。これが最後のDRCの写真となりました。

東武鉄道　日光線　撮影地失念　１９９１年７月
Nikon F4, AF 180mm F2.8S, RDP

スペーシアがデビューしたのは１９９０年ですので、もう１９年前になるんですね。
５７００系さよなら運転が行われた翌月の８月３１日にはＤＲＣのさよなら運転が行われました。残念ながら撮影には出かけていません。

東武鉄道　日光線　板荷～下小代　１９９１年７月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, KR

名古屋に所用があった帰りに明知鉄道に立ち寄りました。ここは腕木式信号機がなくなる間際に訪問しているので二度目になります。

明知鉄道　明智駅　２００７年７月
Nikon D70, AF-S DX VR 18-200mm F3.5-4.5G, JPEG

会社名は国鉄時代の路線名を受け継いで『明知』となっていますが、駅名は本来の地名である『明智』にしたということで、文字が異なっているのが面白いですね。

ホームには涼しげな風鈴がいくつか下がっていました。願いは安全第一。

明知鉄道　明智駅　２００７年７月
Nikon D70, AF-S DX VR 18-200mm F3.5-4.5G, JPEG

駅のホームではボランティアの方々が駅に飾る花を植えていました。地域が守り育てる駅なんですね。

明知鉄道　明智駅　２００７年７月
Nikon D70, AF-S DX VR 18-200mm F3.5-4.5G, JPEG

列車に乗って岩村駅に移動しました。駅舎はなかなか味のある木造です。２ｋｍほど東には山城で有名な岩村城跡があります。

明知鉄道　岩村駅　２００７年７月
Nikon D70, AF-S DX VR 18-200mm F3.5-4.5G, JPEG

岩村駅では列車の交換が行われます。国鉄時代に訪れたことはありませんけど、きっと当時もこんな雰囲気だったのでしょうね。左に見える腕木信号機は廃止後に移設されたものです。

明知鉄道　岩村駅　２００７年７月
Nikon D70, AF-S DX VR 18-200mm F3.5-4.5G, JPEG

恵那行きの列車に乗って帰途につきます。反対側のホームを見ていたら駅員さんが運転手さんに手を振ってごあいさつ。

明知鉄道　岩村駅　２００７年７月
Nikon D70, AF-S DX VR 18-200mm F3.5-4.5G, JPEG

恵那に向かう列車の先頭から流れ景色を眺めます。いくつになっても楽しい光景です。

明知鉄道　２００７年７月
Nikon D70, AF-S DX VR 18-200mm F3.5-4.5G, JPEG

毎年７月に名古屋に行くのが恒例になっています。１日ＯＦＦがあるので三度目の明知鉄道にやってきました。梅雨明け宣言は出ていませんが、朝方は結構日が差していました。鬱蒼と茂る木々の中から列車がやってきます。

明知鉄道　恵那～東野　２００９年７月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

眺めのいい先頭の一等席では親子が車窓を楽しんでいました。ママといっしょにお出かけかな？

明知鉄道　東野～飯沼　２００９年７月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

沿線を走っていると蔵のある白壁の屋敷が目にとまりました。これはいいねと同行の仲間と撮影決定です。準備しているとここの住人と思われる方が出てきました。ここはかつて時刻表の表紙に出たんですよと聞き、なるほどねぇと感心しました。

明知鉄道　東野～飯沼　２００９年７月
Nikon D3, AF-S 28-70mm F2.8D, RAW

ローカル線沿線は水田風景であることが多く、ここも例外ではありませんでした。青々と生長する水田を走り抜けていきます。

明知鉄道　岩村～花白　２００９年７月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

阿木駅を出るとすぐに阿木川を渡ります。川の白い水しぶきが少し涼しげな感じ。

明知鉄道　阿木～飯羽間　２００９年７月
Nikon D3, AF-S 28-70mm F2.8D, RAW

まだあじさいが残っている飯羽間駅の小さな待合室にて。

明知鉄道　飯羽間　２００９年７月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

山岡駅に向かってＳカーブを軽やかに下る気動車。沿線には３３パーミルの急勾配がけっこうあります。国鉄時代にはこの勾配をＣ１２があえぎながら登っていったのですね。真岡のＣ１２を持って行ったら絵になるだろうなとふと考えてしまいました。
大きなヘッドマークは2012年ぎふ清流国体のものです。

明知鉄道　野志～山岡　２００９年７月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

午前中は晴れ間が出ていましたが、午後からは雲が厚くなりにわか雨が降ってきました。踏切をわたる二人連れも心なしか足早になります。

明知鉄道　岩村～花白　２００９年７月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW