線路を渡る風

上り列車は蒸気機関車の逆向きで快走します。

大井川鐵道　千頭～崎平　１９９６年７月
Nikon FE2, Ai 85mm F2S, KR

第一鉄橋を遠望します。列車は来たものの蒸気機関車に煙らしきものは見えず、寂しい写真となりました。

大井川鐵道　笹間渡～抜里　１９９６年７月
Nikon FE2, Ai 85mm F2S, KR

同じ時期に鉄道の写真展の開催が重なっていたこともあって、7月31日に回ってきました。友人と待ち合わせて最初に見たのが銀座の ART BOX GALLERYで開催されていた『Railway Art 出版記念展』です。国内外で活躍されている鉄道写真家をはじめとするアーティストの合作です。写真もさることながらイラストやレタッチが印象的でした。

次に同じ銀座のRICOHのフォトギャラリーRING CUBEで開催されていた『銀座鉄道』です。広田泉氏がプロデュースされた鉄道写真展で、ご本人の写真に加えてアマチュアの方々の作品もあり、なかなか楽しめました。

その後半蔵門のJCIIフォトサロンに移動します。こちらで開催されていたのは広田尚敬氏の作品展『蒸気機関車の時代 ～昭和34年とＦ～』です。会場にはご本人もいらっしゃいましたが、グループでいらした方々と歓談されており直接お話は出来ませんでした。作品は写真集『Fの時代』と『昭和34年2月北海道』からセレクトしたもの。高価な写真集ですが両方とも買い求めていましたので、原版からのプリントをじっくり鑑賞することが出来ました。わざと露光されていない周囲の部分まで含めて焼き込んでいて、ノートリミングであることがよくわかります。
それにしても50年も前にこのような写真観を持たれていたことに改めて感心するとともに、今なおお元気で精力的に写真を撮られていることにあこがれさえ感じます。

２０１０年７月３１日
Sony NEX-5, E16mm F2.8, JPEG（三点とも）

水田の稲穂も土手の雑草も森の木々も夏の日差しを受けてどんどん生長します。まさに伸び盛り。

小湊鐵道　月崎～飯給　２００８年８月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

気候が温暖な房総半島は早場米の産地。もうだいぶ実ってきました。

小湊鐵道　上総大久保～月崎　２００８年８月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

盛夏にきれいな花を咲かせるムクゲ。韓国の国花だとはつい最近まで知りませんでした。

いすみ鉄道　総元　２００８年８月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G

西畑駅近くの水田です。地図を見る限り周囲に西畑という地名はありませんが、川の名前や小学校、郵便局にその名が付いています。

いすみ鉄道　総元～西畑　２００８年８月
Nikon D3, AF-S 28-70mm F2.8D, RAW

小谷松駅のそばに小ぶりのひまわりがありました。一口にひまわりといってもかなり品種があるようですね。

いすみ鉄道　大多喜～小谷松　２００８年８月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

湿度が高く蒸し暑い昼下がりです。空の透明度がもうひとつ。

いすみ鉄道　上総中川～国吉　２００８年８月
Nikon D3, AF-S 14-24mm F2.8G, RAW

暑い夏でも列車は軽快に走っていきます。

いすみ鉄道　小谷松～大多喜　２００８年８月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

日が西に傾いてくると森の中からひぐらしの合唱が聞こえてきました。ひぐらしは秋の季語だそうです。立秋は過ぎましたがまだ残暑は続きそうです。

いすみ鉄道　西畑～総元　２００８年８月
Nikon D3, AF-S VR 70-200mm F2.8G, RAW

廃止か存続かを決めるために２年間の猶予をもらっていたいすみ鉄道から、先日存続決定の発表がありました。赤字国鉄を引き継いだ全国の第三セクター鉄道はどこも経営が厳しくて、近年相次いで廃止されている中で嬉しいニュースです。ここ数年機会があれば撮影していましたが、これを機会に乗り鉄を楽しんでみることにしました。
夏休みの8月12日早朝に家を出て総武線経由で五井から小湊鐵道に乗ります。昭和の香りがする駅や車輌を楽しんで上総中野を目指します。

二両編成のディーゼルカーは上総牛久を出る頃までにほぼ座席が埋まりました。その後少しずつ減って養老渓谷でかなり下車する方がいて座席は半分くらいになり上総中野に到着します。ほどなく黄色い車両が到着しました。異なる鉄道会社の接続駅で駅前にはバスもやってきます。でもここは無人駅。

いすみ鉄道は新しい社長が就任してからムーミンとのコラボをやっていて、車輌にはムーミンのキャラクタが描かれています。行き先表示板もこんな感じです。

新たに乗る人も含めて二十人くらいの乗客がいすみ鉄道に乗りました。おそらく全員が観光客。

網棚にはバスケットがぶら下がっていて、ムーミンのぬいぐるみが乗車しています。

つづく

Sony, NEX-5, E18-55mm F3.5-5.6 OSS, JPEG（５枚とも）

車窓から見慣れた撮影地を左右に見ながら大多喜駅に着きます。ワンマンカーなので下車時に料金を支払いますが、今日は何度か乗り降りする予定なので１日乗車券を買おうと思います。停車してから運転手さんに申し出ると車内でも買えるとのこと。ここで一度下車すると言うと駅でも買えるからということでその場は料金を支払わずに下車しました。

ムーミンの原作者トーベヤンソンの誕生日8月9日に合わせて限定1000枚の１日乗車券が発売されていたので、通常のではなくこれが欲しいというとまだ在庫がありゲットできました。

大多喜駅はネーミングライツでスポンサーの名前が付くようになりました。画面右に見える自動販売機はいすみカラーに塗られていて、側面は列車の顔になっています。

台風の影響で天気は不安定で時折ポツポツ雨が落ちてきます。ちょっと心配でしたが小さな折りたたみ傘があるので大多喜駅を離れて町中を歩き近くで昼食を取ります。そして以前から気になっていた城見ヶ丘の先まで歩きます。民家の庭先を通り過ぎると目的の小さな跨線橋が現れました。ここで上下１本ずつ撮影しました。鬱蒼とした森の中をくぐってきます。

撮影後城見ヶ丘に戻るとスナフキンがお出迎え。でも次の列車まで1時間ほどあるので近くのショッピングセンターで時間をつぶしました。

つづく

Sony, NEX-5, E18-55mm F3.5-5.6 OSS, JPEG（５枚とも）

城見ヶ丘駅から再び列車に乗りムーミングッズのショップがある国吉駅で降ります。待合室のベンチにはフローレンスが座っていました。

なんとショップでも存続記念セールを開催中で、かなりの安売りです。ついつられて買ってしまいました（笑）８月末までやってます。

上りホームの脇にはかかしがたくさん。虫取りに来た地元の子供たちも興味津々です。

そして駅のベンチにはスナフキン。ムーミンのキャラクターでは自由気ままなスナフキンが好みかな。

駅の回りには面白そうなものはなく、結局駅とショップで時間をつぶし次の大原行きに乗ります。運転士さんは涼しげないすみカラーのポロシャツ姿です。

ほどなく終点大原駅に到着。ここから外房線経由で横浜に帰宅しました。お疲れ様でした。

おわり

Sony, NEX-5, E18-55mm F3.5-5.6 OSS, JPEG（６枚とも）

１９９５年の夏に伊豆急を訪問しています。赤と青の塗装が鮮やかなアルファリゾート２１が青い海を見ながら走ります。

１９９５年８月　伊豆急行　今井浜海岸～伊豆稲取
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RVP

PS:フィルムスキャナーが不調でD3にマクロレンズをつけてポジを等倍接写してます。あまり仕上がりが追い込めていない点はご容赦下さいませ。

夏の間は東京駅から快速伊豆マリン号が走っていました。

１９９５年８月　伊豆急行　今井浜海岸～伊豆稲取
Nikon F4, AiAF ED 180mm F2.8S, RVP

相模灘に面した小さな港を鮮やかなカラーの電車が通ります。

１９９５年８月　伊豆急行　片瀬白田～伊豆稲取
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RVP

南側に目を向けると石ころが多い海岸があります。走っているのはちょっと懐かしい伊豆急の車両。

１９９５年８月　伊豆急行　伊豆稲取～片瀬白田
Nikon F4, Ai 50mm F1.4S, RVP

このあたりは海岸から離れていてちょっと山岳路線の雰囲気。稲梓駅の近くで谷を渡ります。

１９９５年８月　伊豆急行　蓮台寺～稲梓
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RVP

のパノラマエクスプレスアルプスとメルヘンをくっつけたパノラマ東伊豆号がやってきました。パノラマ車両は富士急に譲渡されてフジサン特急として活躍しています。

１９９５年８月　伊豆急行　稲梓～蓮台寺
Nikon F4, Ai 135mm F2.8S, RVP

海をバックに撮れる稲取の名ポイントにやってきました。空の色はもうひとつですけどやはり絵になりますね。

１９９５年８月　伊豆急行　今井浜海岸～伊豆稲取
Nikon F4, AiAf 180mm F2.8S, RVP

山の上から海バックで撮れる有名な赤入洞橋梁です。あいにく空がいまいちで透明度も良くなかったので接近戦で撮りました。

１９９５年８月　伊豆急行　富戸～川奈
Nikon F4, Ai 135mm F2.8S, RVP

七井駅で一休みするC11。夜汽車は視覚が妨げられる反面、音や匂いの感覚が鋭くなってくるのでしょうか、昼間よりも強い印象が残ります。

真岡鐵道　七井駅　２００１年８月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RVP

静かなホームに佇む蒸気機関車の息づかいだけが聞こえてきます。

真岡鐵道　真岡駅　２００１年８月
Nikon F5, AF-S 28-70mm F2.8D, RVP

運行を終えた機関車がクラに帰ってきました。方向転換を終えてほっと一息。

真岡鐵道　真岡駅　２００１年８月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RVP

蒸気機関車の運転席は仕事場という表現がふさわしい気がします。

真岡鐵道　真岡駅　２００１年８月
Nikon F5, AF-S 80-200mm F2.8D, RVP