線路を渡る風

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
年末年始は強い寒気の影響で日本海側の北国はどこも大雪だったようです。三沢付近でもかなり新雪が積もって、特急列車は雪煙を上げて走っていました。

東北本線　三沢～小川原　２０１０年１月
Nikon D3, Ai 500mm F4P, RAW

今年は１２月に東北新幹線の新青森駅開業が予定されており、在来線の特急については大きな動きがあると予想されます。今シーズンが最後の冬になるかもしれません。

雪晴れの諏訪峡を見ながらＤ５１＋Ｃ５８の重連が力強くやってきました。

上越線　上牧～水上　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

注連飾りも凛々しくＤ５１とＣ５８がそろい踏みでひとときの休息を取ります。

上越線　水上　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

トンネルを飛び出してきた列車は利根川の静かな流れを渡ります。

上越線　津久田～岩本　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

上り列車の人気撮影ポイントと言えば水上駅の発車です。Ｃ５８が先頭で高崎を目指します。雪と蒸気でＤ５１が隠れてしまいました。

上越線　水上～上牧　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

重連蒸機はサイド気味に撮りたいと思い、それなら榛名山の山並みを入れてとここにやって来ました。しかし残念ながら山は霞んでしまいました。

上越線　渋川～敷島　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 135mm F2.8S, RDPII

上越線は沼田辺りを境にして雪景色になることが多いようです。列車は水上までですがいよいよ雪国に向かうんだなという気分になってきます。

上越線　後閑～上牧　１９９５年１月
Nikon F4, AF 180mm F2.8S, RDPII

雪まみれになったＤ５１がＣ５８を従えて、後閑駅をゆっくりと発車します。

上越線　後閑～沼田　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

青森の５８３系を使ったシュプール上越号です。当時はスキー場に向かって全国各地でシュプール号が走っていました。

上越線　敷島～渋川　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

１９９５年１月のＳＬ奥利根号は熊谷～高崎間をＥＦ５５＋ＥＦ５８というこちらも重連で延長運転するという大サービスでした。有名なお立ち台には大勢のファンが詰めかけていて、私もその中の一人となりました。

高崎線　岡部～本庄　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

かすかな残照をバックにＥＦ５５の特徴のある先頭部分をシルエットで撮影しました。見た目よりもだいぶ露出アンダーでしたが、これはこれでまぁいいかな。

高崎線　倉賀野～新町　１９９５年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

ＪＲ東日本が復活を発表したＣ６１２０がいよいよ公開終了になるというニュースをみつけて、公開最終日の１月１１日に伊勢崎の華蔵寺公園に見に行ってきました。子細を観察してみましたが白羽の矢が立ったというだけあってとても保存状態は良く、引退後３６年もここに眠っていたとは思えませんでした。大型旅客用機関車の復活はとても楽しみで、今から来年の春が待ち遠しい思いです。
記事によれば休園日の１月１９日（１８日と２０日は臨時休園）に搬出が行われるとのことです。

伊勢崎市華蔵寺公園　２０１０年１月
Nikon D3, AF-S 24-70mm F2.8G, RAW （上）
Nikon D3, AF-S 70-200mm F2.8G VRII, RAW （下）

このお立ち台は何度か訪問していますが、冬の撮影は初めてです。東北新幹線はまだ盛岡止まりですのでたくさんの列車が行き交っていました。特急はつかり号が頻繁にやってきます。

東北本線　渋民～滝沢　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

９４年に４ＷＤステーションワゴンを購入し磐越西線や上越線沿線でスタッドレスタイヤによる雪道走行にも慣れ、９６年の１月に冬の東北遠征を決行しました。東北本線、田沢湖線、北上線を回ってきました。

一つ先の好摩から乗り入れてきた花輪線の気動車。末期には国鉄色に塗り替えられましたが、残念ながら撮りに行く機会はありませんでした。

東北本線　渋民～滝沢　１９９６年１月
Nikon F4, AiAF 180mm F2.8S, RDPII

ようやく朝日がしっかりと差してきて、逆光に雪煙が映えます。盛岡で折り返してきたので顔は雪だらけ。

東北本線　滝沢～渋民　１９９６年１月
Nikon F4, AiAF 180mm F2.8S, RDPII

舞い上がる雪に姿を隠し走り抜けていく列車を見送ります。

東北本線　滝沢～渋民　１９９６年１月
Nikon F4, AiAF 180mm F2.8S, RDPII

各駅停車には赤い５０系客車が使われていました。渋民のお立ち台に飽きて奥中山まで北上したら雪がかなり降っていて真っ白でした。

東北本線　渋民～滝沢　１９９６年１月（上）
Nikon F4, AiAF 180mm F2.8S, RDPII

東北本線　小繋～奥中山　１９９６年１月（下）
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

夜の奥中山駅に普通列車が到着しました。乗降客はいません。

東北本線　奥中山　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

第三セクターのＩＧＲ岩手銀河鉄道になってから駅名は「奥中山高原」になっています。

十三本木峠のサミットを越えるとあとはひたすら下り勾配です。谷に沿って右に左にカーブしながらはつかり号は軽快に駆け下りてきます。

東北本線　小繋～小鳥谷　１９９６年１月
Nikon F4, AiAF 180mm F2.8S, RDPII

長いコンテナ貨物もやってきます。丘の上から見下ろすと模型のようで気分爽快です。

東北本線　小繋～小鳥谷　１９９６年１月
Nikon F4, AiAF 50mm F1.4D, RDPII

上り列車にとっては十三本木峠まで長い上り勾配が続きます。☆マーク付きのＥＦ８１が赤い客車を引いて登っていきます。もっとも客車３両は余裕でしょうか。

東北本線　小鳥谷～小繋　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 135mm F2S, RDPII

このときいちばん撮りたかった本命は５８３系のはつかりです。日が陰っていたので日の当たらない場所で撮影していたら急に晴れてしまい、裏目に出てしまいました。

東北本線　小繋～小鳥谷　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

ほとんど雲が無くなりきれいな青空の下、冬の日差しを受けて走るはつかり号。このあたりは短いトンネルや鉄橋が連続しています。

東北本線　小鳥谷～小繋　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 85mm F2S, RDPII

鉄ちゃん用語で「バリ順」というものがあります。列車の正面にも側面にもしっかりと日が当たっていることからバリバリ順光、略して「バリ順」になったとか。きれいな光線を受けながらＥＤ７５重連のコンテナ貨物が十三本木峠を越えてきました。

東北本線　小繋～奥中山　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 135mm F2S, RDPII

同じ場所で５８３系はつかりを狙います。この付近は東北本線（当時）の最高地点で、後ろの中山トンネルのサミットは標高４５３ｍだそうです。

東北本線　小繋～奥中山　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 135mm F2S, RDPII

反逆光と雪の白さに照らされて去りゆく編成を後追いで。こうしてみると美しいフォルムですね。

東北本線　小繋～奥中山　１９９６年１月
Nikon F4, Ai 135mm F2S, RDPII